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オネスト・アンド・パートナーズ/木材のプロに聞く オフィス②“木質化”導入事例BEFORE/AFTER
2024.08.01
脱炭素社会実現、働き方改革といったキーワードを背景に、着々と浸透するオフィス内装の“木質化”。前編に引き続き、株式会社オネスト・アンド・パートナーズの佐藤 真さんにお話しを伺います。後半となる今回は、実際にオフィスに木材を取り入れた事例として、弊社フロンティアコンサルティング株式会社設計グループの二瓶 哲也も合流、インタビューに参加してもらいました
企業の傾向と導入事例
―近年のオフィスの“木質化”には、どのような変化を感じていらっしゃいますか?
佐藤さん:癒し的な意味合いでただ木材を採用するというより、遊び心やテーマ性を求める企業さんが増えた気がしています。例えば、国産木材で統一したり、会社のコーポレートカラーに合わせて着色するといったケースですね。会社の個性に合わせたストーリーに、木材を融合させるようなオーダーをされる企業さんが多い印象です。
実際の事例ですと、自社商品ごとに会議室を作り、それぞれの商品イメージに合う木材を使われた飲料メーカーさんや、リアルな木材を用いて、ゲームの世界観にマッチする自然豊かな内装に仕上げたゲーム制作会社さんなどが好例ですね。
―木材を使った内装が浸透してくる中、難しい点はありますか?
佐藤さん:木材は、同じものが二つとないので、「この柄」「この色」と限定できないのが難点ですね。ご理解いただけるよう説明はするのですが、サンプルをお持ちして気に入っていただけても、実際に木材を広い面積で使用すると多少イメージに違いが出てきてしまう。こだわりの強いお客様の中には、工場にまで足を運ばれて使う木を選定される方もおられます。
また、木材ならではの経年変化を楽しんでいただけるかどうか、という点も難しい点ですね。ちなみに私たちは、経年劣化でなく、経年“美化”と呼んでいますが(笑)。こちらについても、きちんとご納得いただいた上でのご利用をお願いしています。
フロンティアコンサルティングの場合
―では、約2年半前に移転したフロンティアコンサルティングの内装デザインについて、いきさつなどを教えてください。
二瓶:まず環境負荷という観点からも、普遍的で飽きの来ない、経年変化を楽しめるような内装にしたいということで、石材やコンクリート、木材といった天然素材を多く使ったデザインに決まりました。その木材の部分をオネスト・アンド・パートナーズさんにお願いしました。
床は、オフィスには珍しい木製フローリング、メインエントランスやカフェフロアなどの柱には天然木を使用しています。2年半あまりが経過して、キズや凹み、色調変化のある個所もありますが、それも含めて非常にいい感じに経年“美化”していると思っています(笑)。
佐藤さん:そう言っていただけてほっとしました。木材が変化することはわかっていても、どのように変化するかまでは、使われ方によるので実は読めない部分なので(笑)。
変化を楽しみ、個性を愛せるかどうか
―いま、実際に“木質化”を検討されている企業さんに向けて、導入企業として気づいた点があればお願いします。
二瓶:ビルとの相性を言うならば、木材内装は築年数を経たビルと親和性が高いと思います。移転の際だけでなく、リノベーションをする際に取り入れてみるのもおすすめです。石やコンクリート、ガラスなど他の天然素材ともなじみます。一方で、真新しい新築ビルだと木材の個性とギャップが生じやすいので、デザイン的なアイディアを混ぜつつ取り入れるといいのではないでしょうか。
どちらにしても、多少の破損や傷といった自然素材ならではの変化を楽しめるかどうかという総合的な判断は、非常に重要かなと思っています。
佐藤さん:木は、人間と同様ふたつとして同じものがありません。木材の特性、キズや凹み、汚れや色の変化など変わっていく部分をご理解いただいたうえで、その唯一無二の個性を楽しみ、愛着を持っていただける企業さんにこそ、ご検討いただければと思います。
佐藤さん、長いお時間お話しいただき、ありがとうございます。
木材の個性、内装に使うにあたってのメリットデメリット、木材利用の傾向など、参考になるお話しばかりでした。オフィスビルそのものの“木造化”も増加傾向にある昨今、ますます“木材”から目が離せませんね。
「オフィス内装の“木質化”に興味がある」「具体的に検討したい」という方は、ぜひ一度、フロンティアコンサルティングまでご相談ください。
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