
お役立ち情報
正しい椅子の高さは?身体への影響や正しい高さの計算方法を解説
2025.04.25
椅子の高さを意識せずに日々のデスクワークを続けていると、腰や背中に負担がかかりやすく疲れが蓄積しやすくなったり、集中力が途切れがちになったりすることがあります。しかし身体に適した椅子の高さで座るだけで、これらの不調が予防・改善できる可能性があるとご存じでしょうか。本記事では椅子の高さが合っていない場合の弊害や、正しい高さを導き出すための具体的な基準・計算方法をわかりやすく解説していきます。
目次
正しい椅子の高さは?
どんなに質のいい椅子を使っていても、適切な高さに調整されていなければ、その機能が十分に活かされないだけでなく、体への負荷も大きくなります。体格や作業内容に合った正しい椅子の高さを保つことで、快適な姿勢を長時間キープしやすくなり、仕事のパフォーマンスも大きく向上するでしょう。では、実際にどのようなポイントを押さえればいいのか、順番に解説していきます。
座ったときに足裏全体がつくか
まず注目したいのは、座面に腰を下ろしたときに両足の裏が床へしっかりと接地するかどうかです。足裏がきちんとつくことで、体重を下半身に分散しやすくなり、腰や背中への負担が軽減されます。
一般的な大人向けの椅子の場合、床から座面までの高さが36〜45センチくらいをひとつの目安とされています。ただし身長や足の長さによって適切な高さは変わりますから、必ずしも平均値に当てはめる必要はありません。
机の高さはひじが90度を保てるか
次にチェックしたいのが、机の高さとひじの角度の関係です。椅子に座り、机に向かって腕を置いたとき、ひじが概ね90度の角度を保てるのが望ましいとされています。
一般的には、天板の高さが地面から60〜72センチ程度の範囲内が好ましいとされますが、これも身長や上半身の長さによってベストな数値は変動します。理想は肩や首をリラックスさせ、自然に腕を下ろした状態でひじが90度前後を保てる高さです。キーボードやマウスの取り回しもスムーズにでき、手首や指先に余計な負荷をかけないように調整してみましょう。
差尺の目安
最後に、椅子の座面と机の天板までの高さの「差尺」に着目してみましょう。
差尺とは、一般的に机の高さから椅子の座面の高さを引いた値を指し、よく「27〜30cm程度が目安」と言われることが多いです。しかし、これはあくまでも平均的な身長や体格を想定した数値であり、個々の体型や座り方によって適切な差尺も変わります。自分に合った差尺を見つけるには、前述の「足裏が床にしっかりつくか」「ひじが90度の角度を保てるか」などを総合的にチェックするのが効果的です。
正しい椅子の高さを決めるための計算方法
自分に合う椅子の座面の高さを考えるとき、まず目安となるのが身長です。大まかには「身長×0.25」前後が理想とされることが多く、例えば身長160cmの方なら座面高40cm、170cmの方なら42〜43cmあたりが参考値になります。ただし、実際には太ももの長さや靴を履くかどうか、あるいは机の高さとのバランスによっても微妙に最適値が変わるため、あくまで一つの目安と考えてください。
椅子の高さが合っていないと起こり得る身体への影響
椅子の高さが合っていないと起こり得る身体への影響は以下のとおりです。
- ・腰痛・肩こり
- ・集中力の低下
それぞれの影響を以下で詳しく解説します。
腰痛・肩こり
長時間にわたってデスクワークや勉強をしていると、同じ姿勢が続くことで筋肉がこわばりやすくなり、血流も滞りがちになります。しかし、その根本原因の一つが「椅子の高さ」にあることは意外と見落とされがちです。座面が合っていない椅子に座っていると、太ももの裏や腰回りに余計な負担がかかるため、結果的に腰が反ったり丸まったりして、腰痛や肩こりが慢性化しやすくなります。
集中力低下
椅子の高さが合わずに姿勢が崩れると、作業に集中すること自体が難しくなるのは当然のことかもしれません。前のめりになったり、逆に背もたれにダラッともたれかかったりしてしまうと、呼吸が浅くなって脳への酸素供給が十分に行われなくなる可能性があります。意識はしていなくても、身体に少しずつストレスがかかっている状態なので、結果として疲れやすくなり、集中力や思考力の低下につながりかねません。
正しい椅子の高さによるメリット
正しい椅子の高さによるメリットには疲労軽減や姿勢改善、それに伴う生産性アップがあげられます。以下でそれぞれ解説します。
疲労軽減
適正な高さの椅子に座ると、床との接地面がしっかりと安定し、膝の角度も90度前後になりやすくなります。そのおかげで身体の重心が分散され、特定の部位に負荷が集中しにくくなるのです。血液やリンパの流れもスムーズになるため、時間がたっても足のむくみやしびれを起こしにくくなり、終業後や勉強後に感じる疲れが軽減されることが期待できます。
姿勢改善
椅子の高さを合わせることは、実は姿勢を矯正するうえで最も手軽な方法の一つです。自分の身長や体格に合った座面に座ると、背骨を自然に伸ばした状態を保ちやすくなります。具体的には、腰をしっかりと背もたれにあずけながら、足裏は床につけ、膝の角度を直角かやや広めに保つ形が理想です。こうした座り方を習慣化すると、普段の立ち姿勢や歩き方にも良い影響を与えます。
生産性アップ
集中力の維持と身体の安定は、仕事や学習のパフォーマンスを左右する大きな要因です。正しい姿勢を保ちながら作業を続けると、肩や首のコリが原因となる頭痛のリスクを減らせるだけでなく、視線のブレも少なくなるため、パソコン画面や書類への没頭時間が長く保てます。身体を痛めるストレスが軽減されることで、頭の回転が早くなったり発想力が高まったりすることもあるでしょう。
機能性とデザイン性を両立させる椅子の選び方
機能性とデザイン性を両立させる椅子の選び方は以下のとおりです。
- ・人間工学に基づく椅子選び
- ・ライフスタイルに合ったデザインの選び方
それぞれ以下で解説します。
人間工学に基づく椅子選び
姿勢を科学的に考慮した「エルゴノミクス(人間工学)設計」の椅子は、腰や背骨に負担をかけにくい形状や素材を採用していることが多いです。
例えば、背もたれの曲線が背骨のS字カーブにフィットしやすい構造などがあります。オフィスチェアにこのような設計が取り入れられている製品は増えていますが、価格帯やデザイン、調整機能の数もさまざまなので、実際に座って試せるなら比較検討してみる価値があります。
ライフスタイルに合ったデザインの選び方
椅子は毎日目にし、座り続ける家具ですから、機能面だけでなくデザインの好みも妥協せずに選びたいものです。仕事用のチェアであれば落ち着いたカラーや素材のものを選ぶことで集中力が高まるケースもあるでしょう。ライフスタイルや好みに合った椅子を見つけると、座ること自体が楽しくなり、自然と長く使い続けられるでしょう。
正しい椅子の高さを把握して仕事と生活を豊かにしよう
椅子の高さを適切に調整するというシンプルな行為が、腰痛の予防や肩こりの軽減、さらには集中力や作業効率の向上につながる可能性があることをお伝えしてきました。もし椅子に座った瞬間に「なんだか疲れる」「落ち着かない」と感じることが多いなら、まずは今使っている椅子の高さを見直してみましょう。
CONTACT US CONTACT US
居抜きオフィス物件の
入居・募集なら
つながるオフィスへお任せください
